こんにちは。ネット心理教育の布団ちゃんです。
精神疾患では、睡眠の状態は病気の状態を反映します。
双極症においては・・
・睡眠時間が短くなると、躁状態を招きやすい
・うつ状態は過眠を伴うこともある、という点が挙げられます。
ですので、抑うつ状態のときは睡眠時間を制限し、軽躁・躁状態のときは充分な睡眠時間を確保することが重要です。
それに加えて大事なポイントとして、躁状態を誘発するので、徹夜は避けましょう。
睡眠について医師と話し合ったことのないひとは、一度話し合ってみることをおすすめします。
次に睡眠障害対処 12の指針を紹介しました。
これは、厚生労働省の研究班によって、睡眠障害を防ぐための方法をまとめたものです。
1. 睡眠時間は人それぞれ
睡眠時間は人によって違います。ロングスリーパーもショートスリーパーも居ます。8時間にこだわらないことが、大事です。同じ人でも季節でも変化したり、歳を重ねることでも変化すると言われています。
2. 刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法
寝る前にはカフェインの摂取や喫煙を避けましょう。
リラックス法としては軽い読書、音楽、ぬるめの入浴、香りなど、ご自身に合った方法を取ってみて下さい。
3. 眠くなってから床に就く
眠ろうという意気込みが強すぎるとかえって頭が冴えてしまいます。こだわりすぎず、ゆったりと捉えてください。
4. 同じ時間に毎日起床
早寝をして→翌日を早起きに調整するのではなく、まず早起きすることで次第に夜が早寝になっていくという順番を意識して下さい。
5. 光の利用でよい睡眠
目が覚めたら日光を浴びましょう。それによって体内時計のスイッチをオンに出来ます。夜は明るすぎない照明で、寝る前直前の30分間はスマホなどの光を避けましょう。
6. 規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣
朝食による目覚めを促しましょう。夜食を摂るときはは軽くしましょう。
運動習慣が熟睡を促進してくれます。
7. 昼寝をするなら、15時前の20~30分
だらだらと長い昼寝をするとぼんやりしてしまいます。夕方以降の昼寝は夜の睡眠に悪影響なので時間に気を付けて昼寝をしましょう。
8. 眠りが浅いときは、むしろ積極的に遅寝・早起きに
寝床で長く過ごしすぎると熟睡感が減ると言われています。ベッドで「寝よう」と過ごす時間を区切ってみるのもいいでしょう。
9. 睡眠中の激しいイビキ・呼吸停止や足のぴくつき・むずむず感は要注意
背景に睡眠の病気がある場合もあります。専門治療が必要です。家族に指摘されたら、医師に相談してみましょう。一人暮らしの場合は寝言を録音するアプリや、寝ても寝ても眠った感じがしないと特に心配な場合は録画するのもいいでしょう。
10.十分眠っても日中の眠気が強い時は専門医に
長時間眠っても日中の眠気で仕事・学業に支障がある場合は、9番で挙げた問題や、日中に症状が現れる睡眠障害などが関わっている場合もあります。専門医に相談しましょう。
11.睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと
睡眠薬代わりの寝酒は睡眠を浅くします。また夜中に目覚める原因にもなるので、眠るためにお酒を飲むのは控えましょう。
12.睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全
睡眠薬が怖いという方もいると思いますが、睡眠薬は正しく使えば危険なことはありません。
依存性を心配する声もあります。これに関しては、依存性のないとされる新しいタイプの睡眠薬も出ていますので、医師に相談してみましょう。アルコールとの併用をしないことも大切です。
これらの12の指針で紹介した睡眠のヒントは丸暗記する必要はありません。
自分に合いそうだなという点を使ってくださると嬉しいです。
生活習慣を記録するアプリもあります。
次にストレス対処法をご紹介しました。
まずはストレスについてです。
ストレスというと、喧嘩やパワハラなど、ネガティブな内容ばかり思いつきがちですよね。
ですが、実はポジティブな内容でもストレスになります。
妊娠、結婚、昇進、進学など、おめでたい内容でも、ストレスになります。
また、何か悪いことが起きるとうつになりそうですが、災害、死別などのネガティブな内容で躁転することもあります。
◎呼吸法
ストレスの解消法として紹介したのが「呼吸法」です。
仕事で嫌なことがあった時、自席でそっと深く呼吸してみるのはどうでしょうか。
自席が落ち着かない場合には人気の少ない場所に移って、呼吸に集中する。
そんな、すぐに出来て即効性の高い対処法を紹介します。
呼吸法では、深く呼吸をするためだけの時間を取るということが重要だと私は考えています。
色々な呼吸法のルール(複式呼吸でお腹で息をするとか、鼻から吸って口から吐くとか、何秒吸うとか)に縛られないで、まずは深く呼吸してみましょう。
何も考えずに、無になる。ぼーっとする。呼吸にだけに集中するという時間を持つことが重要です。
そのためのガイドとして、アプリやYou Tubeをみるのも良いですね。
「瞑想」「マインドフルネス」「ヨガ」などで検索してみて下さい。
◎客観的に見ても?(認知行動療法)
ストレスの原因になっている悩みって、本人の目線からだけで悪い方に悪い方にと膨らんでいく経験ってありませんか?
誰かに相談してみたら、客観的な立場から「本当にそうなの?」と突っ込まれたたことはありませんか? 若しくは他者から相談をされた時に、「悪い方に考えすぎていない?」と気付いたことはありませんか?
悩みすぎると視野が狭くなったり、悪い方にばかり考え込んだりしがちです。
悩みが客観的に見ても本当なのか疑ってみましょう。
客観的な誰かに相談するのが難しい場合、自分自身で、紙に書き出してみるという方法があります。
状況を文章に書いて、それに自分でツッコミを入れていくという方法で、客観的にみたら実は違う状況なんではないかと気付くための方法があります。
出来事の状況を書いていくことで自分自身の気づきを促す方法の一つとして、「コラム法」があります。「認知行動療法 コラム法」で調べてみてください。
◎反芻を避ける
次に、同じことをぐるぐる考えない方法を紹介しました。
悩んでいる時って一つのことにとらわれて、失敗場面を何度も思い出したりしがちですよね。
そして考えれば考えるほど悩んでしまう悪循環に陥ります。
ではその繰り返し(反すう)を避けるためにどんな方法があるか見ていきしょう。
①書き出す(紙に書く、スマホのメモ帳に書く)
SNSに書くのも「吐き出す」という意味では効果は同じように見えますが、他者の目に触れるというリスクを考えて、メモ帳や日記などに書き出すのがいいでしょう。
デジタルでもアナログでも「気持ちを吐き出す」ことが目的なので、後から読み返したりするのは目的から逸れます。
「書き出す」ことで反対に嫌なことを思い出してしまう方は、別の方法を取ってみて下さい。
②なにか別のことに集中する
ひたすらお皿を洗う、泳ぐ、散歩する、趣味に打ち込むなど、方法は人それぞれ違います。
嫌な考えに押しつぶされそうな時は、何もしないでいるとその考えがどんどん繰り返されてしまうので、何か別の行動を取ってみましょう。
③呼吸法
先程紹介した、呼吸に集中するというのを実践してみて下さい。
◎悩みと距離をおいてみる(ACTーアクト)
一つの悩みに囚われてしまうときを、目の前が全てその悩みになっている状態と捉えます。
例えばスマホを「悩み」に例えて、鼻にくっつくくらい目の前にスマホを持ってきて下さい。そうすると、悩みしか見えなくなります。
見えないので、その状態で、他のことは何も出来ないです。
スマホを目の前から話していただいて、机の上など、元の位置に置いてください。
悩みであるスマホは、まだ「存在」はしていますが、世界が見えますよね。
だからちゃんと距離を取りましょうというのがACTの考え方です。
「認知行動療法」は、カウンセリングルームにて、認知行動療法を専門としているカウンセラーのもとで受けることが出来ます。
でももっと気軽にということで、アプリやサイトを紹介しました。
・Awarefy (アウェアファイ):アプリ
・こころコンディショナー:サイト
【宣伝】
ネット心理教育では、You Tube LIVEでのライブ配信でも、双極性障害についてのレクチャーを行っています。チャンネル登録をお願いします。
▶次回は2020年9月20日(日)21時~です。
You Tube LIVEに合わせて、グループワークである「ゼミ」も行っています。
▶次回ゼミは、2020年9月21日(月)21時からです。
詳細については、ゼミについてのページをご確認ください。
ライブ配信もゼミも、出欠などを取らないオープンな場なので、是非見てみてください。
【最後に】
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。
今回のネット心理教育@Zoomはいかがでしたでしょうか?
・今回の内容の動画はグループページから。
・宿題はこちらから。
・次回のZoomは、2020年9月19日(土)の14時から「問題解決法と終結」です。
【ご案内】2021年1月22日更新
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