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第13回【治療中断に関連するリスク】 ネット心理教育 双極症

更新日:2021年1月22日


おはようございます。

今回もネット心理教育のツイキャスを聞いてくださってありがとうございます! 「ネット心理教育」の布団ちゃんです。

今回は「治療中断に関連するリスク」というテーマでお話をしました。

「薬なんて飲みたくない」「もう治った!」「うっかり忘れていたからいいや」「病院に行きたくない」などなど、いろいろな経緯で治療中断に至るケースがあると思います。


これを読んでいる皆さんは、治療中断してしまったことはありますか?

治療中断してしまうと、どんなことが問題になるのでしょう?

それを防止するには?


そんなお話です。




まず用語の説明でコンプライアンスとアドヒアランスについてです。


2つは似ていて、両方とも「薬を正しく飲むこと」に関する用語なのですが、アドヒアランスは「患者が自分の意思で」という点がポイントになっています。

一般的には最近では「アドヒアランス」が注目されています。

ですが難しい言葉なので、なるべく専門用語は使わないようにして話を進めていきます。




今回は大まかな話は日曜21時からの「いつもの」でしましたが、自分にとってはどうなのかをお聞きに(お読みに)なっている皆様が考えてみる回です。

ですので、メインはゼミでのグループワークでの話し合いと言えます。

是非ゼミに参加してみてください。参加ご希望の方はTwitterで窓師布団ちゃんまでDMをください。






治療をやめてしまう理由について、ヨーロッパで3500人の双極症患者を対象にした調査の結果です。治療をやめてしまう理由が、多い順に書かれています。



皆さんはこんな風に思ったことはありますか?





次に、治療を中断した場合の問題として、どんな問題が起こるかを見ていきます。


2についての補足です。

波を繰り返す悪化では、だんだん振れ幅(躁の上がり具合と、うつの下がり具合)が大きくなることがあります。頻度も短くなって、場合によってはラピッドサイクラー化する(年に4回以上の気分エピソードの変動)こともあります。


軽躁状態が過ごしやすいと言う方もいらっしゃいますが、軽躁も波の状態のひとつです。

気分の波は繰り返さないほうが良いと言えます。



では治療をやめてしまう4つの要因と、それぞれへの対応方法に入っていきます。





 

まずは自分自身の判断で治療中断してしまうことへの対応です。




1、自己判断でやめてしまうのを防止するには「心理教育」で正しい知識と情報を身につけることが大事です。


2、効果が副作用と比べて上回っていることを見極めます。また、我慢できない副作用がない状態であることも大事です。

→バランスが取れていない場合は別の薬に変える方法が無いかなど、医師に相談してみてください。


3、効果と副作用のバランスに関して、主治医や薬剤師にアドバイスを求めてみてください。納得して飲むことが大切です。お薬に関して医師に話しにくいことは、薬剤師に相談するのも大いにありです。





次に、家族や周囲の意見で治療中断してしまうことへの対応です。


困っている方も多いかと思う、家族からの意見についてですが、家族への心理教育が重要になってきます。


当事者として一から説明するのは大変なので、日本うつ病総学会の出している、双極性障害のパンフレットを読んでもらうのがおすすめです。わかりやすくまとまっています。

家族にこのネット心理教育を聞いてもらうのも手です。


たった一人で良いので、理解者を得ることが治療を続けていく助けになります。



主治医の不信感で治療中断してしまうことへの対応です。




自分の訴えていることを聞いてくれない、皆さんにもそんな経験があるかもしれません。

言いたいことを言えない場合、メモを渡すことが方法としてあります。受付で渡しておくのもいいかもしれません。

体重などは「太ったんです」と伝えるだけではなく、データを書き留めておき、「○ヶ月で○キロ太ったんです」と数値で伝えると良いでしょう。

お薬手帳にそういったメモを書いておくと、毎回の受診で忘れがないのでおすすめです。


不安なことで医師に伝えられなかったことは、薬剤師に伝えて、医師に電話して確認してもらう方法があります。


それでも医師との関係がうまくいかない場合は、転院も視野に入れていいのでは、ということもお伝えしておきます。



では、やめようと思って断薬するのではなく、うっかり飲み忘れて治療中断してしまうことへの対応です。




一包化、一回に飲む薬をすべて一袋に入れてもらうやり方です。医師に頼んでやってもらいます。

ピルケースで整理する方法もあります。


スマホやアプリで管理するのも手です。アプリストアで「薬」と調べると沢山出てくるので、自分にあったアプリを見つけみてください。


自分なりのルールを決めて管理している方も居ると思います。


それでもどうしても飲み忘れてしまう場合の策として、LAI(効果が持続する注射)があります。例えばエビリファイの注射は、一度打つと4週間効果が持続します。



ご自身にとってどれがいいかというのを工夫していくことが大切ですね。

最後に

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

今回の心理教育キャスはいかがでしたか?

皆さんのご意見やご感想を、いつもどおりアンケートで募集しています。


今回は知識をチェックする内容ではないので、クイズはないです(ごめんなさい~)。

クイズが楽しみだった方は、過去のクイズに挑戦してみてください。

過去クイズに関しては何回チャレンジしてもOKなので、復習用にどんどん使ってください。過去クイズのリンクはこちらから。


次回配信は、2020年4月12日(日)の21時から「精神活性物質のリスク」というテーマで、アルコールやカフェイン、その他違法物質などの使用によるリスクについて話します。

是非来てくださいね~~。


【ご案内】2021年1月22日更新

  1. 2021年現在、毎週のライブ配信は終了しましたが、2週間に1回程度の動画更新をしています。引き続き、チャンネル登録お願いします。

  2. すごくたま~に特別編として日曜日21時からのライブ配信もするので、最新情報はTwitterでご確認ください。

  3. 2021年現在、グループワークである「ゼミ」は、第1~3週の木曜日14時からに変更になりました。最新情報はTwitterでご確認ください。

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